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過去の米国の利下げフェーズでゴールドは上昇しています。利下げフェーズでなぜゴールドが上昇するのか解説します。これを理解すれば、ゴールドの将来性や購入タイミングが理解できます。
なぜ金利が下がると金が上がるのか?
以下の3つが主な要因です。
①金利低下 → 債券の魅力が減る
- 金は利子や配当を生まない資産(=無利子資産)。
- 金利が高いと債券など「利回りのある資産」が好まれる。
- 金利が下がると「金を持っていても相対的に損しない」ので、金が買われやすくなる。
② 金利低下 → ドル安 → 金価格上昇
- 金はドル建てで取引されるため、ドルが下がると他国通貨で見た金が割安になる。
- → その結果、世界中から金の需要が高まり、価格上昇につながる。
③ 金利引き下げ=景気後退対策 → 安全資産として金が注目される
- FRB(米連邦準備制度理事会)が金利を下げるときは、通常「景気が悪化している」シグナル。
- 投資家は「リスクオフ」になり、安全資産としての金に資金がシフトしやすい。
歴史的なケース
- 2001〜2003年の利下げ局面
→ FRBが金利を引き下げ、金価格は底から上昇トレンドへ(2000年代ゴールドブームの起点) - 2008年のリーマンショック後
→ 大規模利下げ&量的緩和 → 金価格は2011年に1,900ドル超まで上昇 - 2020年のコロナショック時
→ 金利ゼロ・緩和マネー → 金価格は2020年に2,000ドルを突破
下記の図でわかるとおり、利下げが始まり10年債利回りが低下すると同時にゴールドの価格は上昇しています。

ただし注意点も
- 金利だけが要因ではない(地政学リスク、インフレ期待、中央銀行の金買い…など他要素も影響)
- 短期的には連動しないケースもある(2023年〜2024年は金利高でも金が高値)