ポートフォリオ｜FIREの出口戦略は本当に安全か？10年シミュレーションで検証

FIREを目指す多くの人にとって、出口戦略は最も重要で最も見落とされがちなポイントです。今回は「4%ルール」に基づいた定率取り崩し戦略が、インフレ環境下でもFIRE生活を維持できるのかを検証しました。

特に人気のカウチポテト・ポートフォリオ（株50、現金50）は少し不安な結果となりました。採用しようと思っている方は、ぜひ最後までご参照ください。

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出口戦略の検証目的

• 🔍 4%ルールは今でも通用するのか？
  
• 💸 インフレ調整後でも資産が目減りしないか？
  
• 📉 市場の変動に耐えられる分散投資戦略はあるのか？
  

検証方法と条件

✔ 使用ツール：Portfolio Visualizer

• 定率4%取り崩し（インフレ調整あり）
  
• 期間：2016年〜2025年

Portfolio Visualizerは取り崩しを考慮して検証できます。また、インフレも考慮してリターンを調整してくれます。

✔ 比較対象ポートフォリオ

名称	構成内容	補足
S&P500単独	株式100%	高リスク・高リターン
FIREマニア	株式50％、債券15％、金15％、現金20％	リスクとリターンのバランス型
カウチポテト・ポートフォリオ	株式50%、現金50%	保守的・低ボラティリティ

※株式はすべてS&P500として検証しています。

評価結果：インフレ調整後の10年後の資産推移

🔹 S&P500（株式100％）

• 最大のリターンを達成
  
• ボラティリティ（上下のブレ）が激しく、精神的な耐性が必要
  
• 取り崩し中も資産が増加
  

🔹 FIREマニア（株式50％、金15%、債券15%、現金20%）

• 安定感のあるパフォーマンス
  
• 下落局面も踏ん張り、資産は全体として右肩上がり
  
• リスク管理と成長のバランスが◎
  
• 取り崩し中も資産が少しずつ増加

🔹 カウチポテト・ポートフォリオ（株式50％、現金50%）

• 最も低リスクで安定志向
  
• ただし、資産が伸び悩み、取り崩しにより元本割れの期間もあり
  
• 最終的には資産がわずかに増加
  
• 長期維持にはやや不安が残る

まとめ：出口戦略に「絶対安全」はない

• S&P500一点張りは高リターンだが不安定
  
• FIREマニアタイプが最もバランスが良い出口戦略に見える
  
• 現金比率の高すぎるポートフォリオは、長期取り崩しには不利
  

あなたに合った戦略はどれ？

FIREを目指す旅のゴールは「早期リタイア」ではなく「安心して暮らせる生活の継続」です。リターンだけでなく、リスク耐性やメンタル面も踏まえたポートフォリオを見つけましょう。

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