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FIRE民の節税|控除を知らずに税金で損していた。株、配当、預金等の控除ルール

目次

― 課税方式を理解しないと、控除は一切使えません ―

金融所得の税金で多くの人が混乱する原因は、「控除が使えるかどうか」を所得の種類で判断してしまう点にあります。
実際には、控除の可否を決めるのは課税方式です。

本記事では、金融所得を課税方式ごとに分解し、
「どの所得で、どの控除が使えるのか」
を整理します。特に所得のないフルFIRE民は、控除をフル活用するためにぜひご参照ください。

課税方式とは?

課税方式とは、所得税の計算方法の分類です。
所得税は原則として総合課税で扱われ、すべての所得を合算して税額を計算しますが、一定の所得は総合せず別に税額を計算する制度もあります。これが分離課税制度です。国税庁

主に次の3つに分かれます:

  • 源泉分離課税:控除適用不可
  • 申告分離課税:控除適用可能
  • 総合課税:控除適用可能

以降は、

  1. 金融所得と課税方式
  2. 控除の種類
  3. 課税方式ごとに使える控除

という順で整理します。

1. 金融所得と適用される課税方式

源泉分離課税

該当する金融所得

  • 銀行預金の利子

説明

源泉徴収により税額が確定し、それだけで納税が完了します。(国税庁)

申告分離課税

該当する金融所得

  • 個人向け国債・米国債の利子(原則は源泉分離課税だが申告分離課税を選択できる)
  • 上場株式・債券の譲渡益(売却益)

説明

申告分離課税制度では、対象となる金融所得を他の所得と合算せず、独立して税額を計算します。(国税庁)

総合課税

該当する金融所得

  • 上場株式の配当(※申告分離課税との選択制)
  • 外貨建預金の為替差益(雑所得)

説明

原則として、他のすべての所得と合算して課税されます。(国税庁)

2. 控除の種類

所得控除

所得金額から差し引く控除:

  • 基礎控除
  • 配偶者控除・扶養控除
  • 社会保険料控除
  • 小規模企業共済等掛金控除(iDeCo 等)

所得控除の詳細はこちら:節税対策|所得税控除を活用して、投資益にかかる税金削減!

税額控除

税額から直接差し引く控除:

  • 配当控除(総合課税選択時のみ)
  • 外国税額控除(二重課税分の調整)国税庁

3. 課税方式ごとに使える控除

源泉分離課税(銀行預金利子など)

  • 適用できる控除:なし

源泉分離課税は他の所得と分離して税金が完結する方式であり、控除が適用されません。国税庁

申告分離課税(国債・米国債・株の利益など)

  • 適用できる控除
    • 所得控除
    • 外国税額控除

確定申告を行うことで、基礎控除等を適用し還付を受けることが可能です。国税庁

補足)総合課税の所得(給与など)で引ききれなかった所得控除がある場合に限り、申告分離課税の所得からも差し引くことができる

総合課税(外貨為替差益・株の配当など)

  • 適用できる控除
    • 所得控除
    • 税額控除(配当控除)

すべての所得を合算して税額を計算します。所得が高いほど税率自体が上がります。国税庁

注意点

配偶者控除等への影響: 申告することで「合計所得金額」が増加し、配偶者控除が外れたり、国民健康保険料が上がったりするケースがあります

上場株式の配当: 総合課税を選んだ方が配当控除でお得になるケースと、住民税との兼ね合い(現在は所得税と住民税で課税方式を一致させる必要がある点)を考慮する必要があります。

まとめ

  • 控除の可否は「金融商品」ではなく「課税方式」で決まる
  • 源泉分離課税では、控除は一切使えない
  • 申告分離課税で確定申告を行えば、控除や還付が可能
  • 総合課税は全所得を合算した上で控除を適用する

国税庁・財務省データに基づく課税方式の理解を軸に整理しました。
これが金融所得の税金を正しく扱うための最短ルートです。

参考情報(一次情報)

課税方式・分離課税の基本

銀行預金の利子(源泉分離課税)

国債・米国債の利子

上場株式の配当・譲渡益

外貨建預金の為替差益

各種控除

国税庁|青色申告特別控除
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2070.htm

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