目指すもの
最終的に、以下のようなグラフ作成します。
この例では、SP500とGLDを75%:25%で保有した場合の、資産の伸びをシュミレーションしています。
リバランスを年1回、実行するように設定しています。このリバランスがこのツールの最大の特徴です。
このグラフではSP500を100%保有した場合と、「SP500とGLDを75%:25%で保有」した場合の資産の変動の違いがわかります。変動幅が小さく、かつ上昇率も高いのが良いポートフォリオと判斷できます。
なお、この記事では、使い方にフォーカスしています。また、なるべく簡単に理解できるようにするため、最小限の設定としています。最小限の設定が理解できれば、その他オプションはすぐ使えるようになります。

設定手順
以下にアクセスします。
https://www.portfoliovisualizer.com
下記のとおりクリックします。

下記のとおりクリックします。

この画面でポートフォリオを入力します。ベンチマーク対象(比較の対象)も選択します。
下記赤枠を選択して入力項目を入力します。日本語ラベルで説明している項目のみの入力でOKです。

比較方法を設定します。下記赤枠を選択して、各入力項目を設定します。
特に需要なのはリバランスです。日本語ラベルで説明している項目のみの入力でOKです。

以上で設定は完了です。
スクロールすると、パフォーマンスサマリー表や、冒頭で説明したグラフがあります。
パフォーマンスサマリー表では、ポートフォリオに対する各評価が確認できます。特に、FIRE民に必須のリスク管理で重要なのは赤枠の3項目です。上から順番に、標準偏差(Strandard Deviation)、シャープレシオ、ソルティノレシオです。

評価結果(指標)の解釈

※追記:Benchmark Correlationも表示される。意味は、ベンチマークとの相関度合い。
さらに、スクロールすると、冒頭で説明したグラフがあります。

応用
インフレの考慮
インフレを考慮するには、グラフ下にある「Inflation adjusted」にチェックを入れます。

Portfolio Visualizerのインフレ考慮の仕組み
インフレ調整オプション
- シミュレーション画面には「Inflation Adjusted(インフレ調整)」というチェックボックスがあります。
- これを有効にすると、ポートフォリオの実質リターン(Real Return)で計算したグラフが表示されます。
- 実質リターンとは、インフレ率を差し引いた後のリターンです。インフレで物価が上がった分、リターンをマイナスしています。
CPI(消費者物価指数)に基づく調整
- インフレデータは、一般的に「アメリカのCPI(Consumer Price Index)」に基づいており、米国政府の統計(FREDなど)を元にしています。
- 毎年のCPI変動率を使って、名目資産額を実質資産額に変換します。
具体的な調整方法
たとえば、ある年の名目リターンが6%、その年のインフレ率が2%だった場合:4%を実質リターンとする。
出口戦略を考慮
出口戦略として4%ルールや定額引き出しルールを適用するには下記を設定します。
・Cashflows:引き出し方式
・Withdrawal Percentage:引き出し率 ※引き出し方式の選択内容によって変わります。
下記のスクリーンショットは引き出し方式でWithdraw fixed Percentageを選択した場合の例
